山梨県小菅村「タイニーハウス」見学(前編):小さな家に詰まった夢と杉の木の香りに魅了された日(2018年5月)
こんにちは、ふわりです♪
2018年5月、山梨県北都留郡小菅村のタイニーハウス4軒を見学させていただきましたので、見学風景を前編と後編の2回に分けてお届けします。
前編は小菅村タイニーハウスプロジェクト事務局提案のタイニーハウス第1号と第2号(写真は外観のみ)の2軒です。
杉の木で作られたタイニーハウスに一歩足を踏み入れた瞬間、杉の木の香りのすばらしさに体の奥深いところから喜びがあふれてきて、
「わぁ!いい香り(^^)」
と、笑顔に!壁や床など視界から入る杉の木にも癒され、こんなに体も心も一気に解放された感覚・心地よさを味わったのは初めてでした。また秘密基地のような小さな家には人間の知恵と工夫がたくさん詰め込まれており、宝箱を開けたような気持ちになり、
「小さくてもこんなに楽しい家があるんだ!」
と、ワクワクがとまりませんでした(^^) タイニーハウスに興味のある方はぜひご覧くださいませ。
目次
はじめに:タイニーハウスについて
タイニーハウスは「小さな家」という意味だけでなく、小さな家で暮らす選択をすることで「物質主義的な社会から脱却したい」、「お金に縛られずに自分のしたい事を楽しむ生活がしたい」という新しい生き方を実現するためのツールともなりえるモノです。
その考え方や生き方に共感し、タイニーハウスを軸に村の活性化を図られている山梨県北都留郡小菅村の小菅村タイニーハウスプロジェクト事務局:和田さんにお願いし見学させていただきました。
1軒目:小菅村タイニーハウスプロジェクト事務局提案のタイニーハウス第1号
外観
建坪はわずか4坪、8帖一間の住まいです。この中にロフトを2段に配置、トイレ、シャワー、台所等生活に必要な設備を網羅し、「小さくても快適な家」を目指します。
引用:小菅村ホームページ > 【小菅村タイニーハウスプロジェクト】上棟式開催のお知らせ
モミジや小菅村のシンボルツリー「ミツバツツジ」に囲まれた、木材の生地色と黒の2トーンカラーのシックなタイニーハウスです。外壁は「南京下見張」。
緑に囲まれて素敵☆
- シックな黒色の杉板の外壁。窓に映る木が美しい☆
- かわいい小さな窓が2つ。明り取りにいいですね♪
内観
1歩家に入ると、杉の木のいい香りが! 壁一面、地元の杉が使用されており、木に包まれる感覚がとっても気持ちいい☆ 体も心も一気に解放されていくのがわかり、今まで感じたことのないなんとも言えない心地よさでいっぱいになりました(^^)
では細かい部分を見ていきますね。
ソファベッドコーナー
ソファベッドはベンチ代わりに使用。もちろん寝ることも可能です。
また引出し収納付きですので、衣類や替えのシーツなどの貴重な収納スペースとなります。
- 薄型テレビが壁に取り付けられていてスッキリ!
- 窓から緑がたっぷり見えます♪
ロフトから見下ろした図
ロフトへのステップ
白いボックスは1つで2役の収納兼ロフトへのステップです。実際に上るのはちょっと怖かったですが、並べ方を工夫し自分好みにすればOKだと思います。
ベッドコーナー1
ロフトにあるベッドコーナー。小窓からは緑が見え、ここでも木に包まれる感覚が味わえます。「ふぅ~♪」と、深呼吸したくなります(^^)
- 落下防止柵があります♪
- ゆったりとくつろげそうです
ベッドコーナー2
こちらはゲスト用のベッドとして使えますが、収納など他の用途に使用してもよいですね。
- 可愛い旗~♪ 木の壁に合っていますね(^^)
- ベッドコーナー
高い所はあまり得意ではないので、こちらにも柵がほしいかな(^^;
台所
しっかりとした流し台が設置されていました。コンロは2口IHヒーター。
- ロフトから見下ろした図
- 換気扇も窓もついていますので調理中の臭い対策もバッチリ!
巾は全体で1350mm、レンジフードと吊戸棚のセットです。コンロは2口IHヒーターです。
流し台の横壁には温水器のリモコンスイッチ、横壁の隣は冷蔵庫と洗濯機置き場です。流し台の右側にはストーブ置き場も確保しました。ゆくゆくは薪ストーブを置きたいです。
流し台取付工事(2017/1/30)
内装:ライト、壁、断熱窓
- ライトがお洒落でかわいい♪
- トイレの壁面も木です♪隅々までこだわっていて素晴らしい☆
トイレの扉は上吊ハンガー戸です。こんな製品でもオートストップ機構が付いているのです。
木製建具工事(2017/2/1)
- 窓から緑が見えます
- 木の間にできたすき間(木は生きて呼吸していますのでこのように自然とすき間が出来たりするのだそうです。自然と共生、いいですね♪)
16mmの断熱二重窓です。断熱材に手を抜いていないのが素晴らしい!!
2018年現在、私は築30年の木造アパートに住んでおり、夏は激アツ、冬は激寒で体を壊しそうなのです(T_T) 断熱材だけは絶対ケチってはいけない!と痛感しております(^^;
具体的にどのような断熱対策をしているかは、小菅村ブログをご参照ください。
外壁断熱材入れ(2016/11/1)
アルミサッシュ取付(2016/11/4)
天井断熱材充填(2016/11/23)
立地
「小菅の湯」の前の大きな柿の木の裏手の高台にあり、周囲には小菅の湯、道の駅こすげ、小菅村物産館がある便利な場所です。
小菅村タイニーハウス 建設予定地(2016/8/12)
- 左手が「小菅の湯」
- 畑が広がっています
ざっくりこの辺りになります。
感想
- とにかく杉の香りが最高!(杉ってこんなにいい香りがするのだと初めて知りました)
- 杉の壁を触るとすべすべして気持ちいい。毎日なでたい♪
- 視界に入るのは木だけ。。という空間がとても心地よい♪
- 部屋の中はスペースが有効活用されており、不思議とちっとも狭さを感じない☆
- どの窓からも外の緑が見えて気持ちいい♪
- 小さくて可愛くて心地よくて、満たされる感覚の部屋の中にいるだけでずっとワクワクが止まらない♪ニコニコしちゃう(^^)
- 1人だったら余裕で住める☆ むしろ快適そう♪
タイニーハウスはもちろんのこと、杉のすばらしさに初めて触れ魅了された記念日となりました。
いつか杉の木でつくられたタイニーハウスに住みたい(^^)/
2軒目:小菅村タイニーハウスプロジェクト事務局提案のタイニーハウス第2号
小菅村のタイニーハウス第1号を受けて平面図的には全く同じ8帖一間の大きさです。今回の提案の特徴は8畳間を4分割してそれぞれの床を75㎝づつスパイラル上に上げたプランです。水回り、キッチンがレベル1、レベル2がダイニング、レベル3がリビング、レベル4が寝室です。なお、床をスキップさせることによりレベル2の下には2畳分の収納スペース、レベル3の下にも2畳ほどのDENが出来ました。
受賞作の建設経過報告3
既に住まわれているタイニーハウスです。
ご厚意に甘えて少しだけ中も見せていただきましたが内部の写真は遠慮しましたので、外観の写真と内部の説明をします。
外観
- 2階建てに見えますね
- ちょうどいい窓の大きさ☆
- 寝室の小窓いいなぁ。
- デッキには屋根が付いていますので、多少の雨でも洗濯物も干せます。またデッキ自体が傷みにくくなるのもいいですね。
内部には遊び心満載の仕掛けが♪
部屋の真ん中に上から下まで45㎝角の小さな筒で出来た白くて細長い照明器具が1本通っており、建物内部の上下の空気の循環装置としても活用されているのだそうです。
その照明を中心にしてスキップフロアとし、ぐるりとまわって各部屋へ移動が出来ます。部屋自体は小さくても用途に合わせて部屋を使い分けられ、気分転換もできる楽しい空間となっていました。
ご参照)受賞作の建設経過報告4:3つ目(最後)のタイニーハウス(2018/3/5)
立地
すぐ近くに川が流れています。いいですね~☆
感想
「小さい=1Room」という固定概念はポイッと捨て去ることが出来るのですね。人間の知恵、遊び心満載!ワクワクしましたo(^^)o
さいごに
タイニーハウスを見学させていただいている間に私は何度、
おもしろいなぁ!!いいなぁ♪ 住みたいなぁ(^o^)
と、笑顔で言ったことでしょう。小さい部屋に人間の知恵とアイデアがたくさん詰め込められていて感心することばかり☆ 心が踊りました(^^) 工夫すれば狭さを感じずにこんなに快適な部屋になるんですね~♪
【2023年5月追記】
小杉村での経験はあまりに強く私の心に刻み込まれたため、「杉の木でつくられた家で暮らしたい。」という気持ちは5年経った今も健在。心の中に灯っています☆
杉の木で作られており、断熱や湿気対策もしっかり施され、18平米くらいのタイニーハウスがあれば今すぐ引っ越したいですo(^^)o 私のように音や臭いに敏感で合成香料を使った柔軟剤臭が部屋に入ってくるのがツライ人、静かな場所で小さなお家で暮らしたい人にとってタイニーハウスは希望です☆ もし土地と建物諸経費込みで600万円くらいで購入できるような世界になったら、同じような人々の住まいの選択肢として1番目にあげられるのでは?とも思います。そんな未来が一日も早く訪れますように☆
次回後編は小菅村にて開催されました「タイニーハウス小菅デザインコンテスト2017」の入選作品2軒です。
では、また~(^^)/
↑ 2022年4月にこちらの本を購入。後日書評もリンクしますね♪
関連リンク(外部サイト)
- 小菅村「タイニーハウス」見学(後編):「タイニーハウス小菅デザインコンテスト2017」入選作品2軒(2018年5月)
- 小菅村タイニーハウスプロジェクト
- YADOKARI > 日本初!「タイニーハウス デザインコンテスト 2017」に参加して、思い描いた“小さな暮らし”をカタチにしよう!
更新履歴
- 2018年5月13日:初投稿(旧ふわり写真ブログ)
- 2023年5月9日:ブログ移行